Clip Studio でコマをフォルダ分けしたときに吹き出しを配置したり、吹き出しペンで吹き出しを描いてしまうと、コマ内に収まるように配置されてしまってコマからはみだすことができません。
コマフォルダより上にレイヤーを作成し吹き出しペンで描いたとしても、コマ枠内の吹き出しの描画割合が多いと、やはりコマ枠内に配置されてしまいます。
もちろん、コマフォルダを非表示にしてから吹き出しを作ればよいのですが、コマ枠が非表示の状態だとどこに書けばいいのか分からないし、かといってそのためだけにコマ枠を用意するのも面倒です。
今回はコマ枠を表示しつつ、コマ枠からはみ出して吹き出しを作る方法を紹介します。
(1) 吹き出し用フォルダ作成
コマ枠をはみ出して吹き出しを作りたいので、吹き出し用のフォルダを一番上に作成します。この中に吹き出しテキストを作っていきます。
(2) テキストを打ち込む
- テキストツールを選択
- テキストツールの設定から、「追加方法」を「選択中のテキストに追加」にする
- 文字を入力する(※この時、コマ枠内に文字を作成するとコマフォルダ内にテキストレイヤーが作成されてしまうため、一旦コマフォルダをすべてを非表示にするか、コマ外にテキストを作成しましょう)
そのページで使うテキストを事前にすべて打ち込みます。これでテキストレイヤーが複数作成できました。次に、作ったテキストに対して吹き出しを作成します。
(3) 吹き出しを描く
テキストをすべて打ち込んだら、非表示にしていたコマフォルダをすべて表示させましょう。そしてそれぞれのテキストをいい感じに配置したら、吹き出しペンで1つ1つ囲っていきます。
- 吹き出しで囲みたいテキストのレイヤーを選択
- 吹き出しペンツールを選択
- 吹き出しペンツールの設定から、追加方法を「選択中のレイヤーに追加」に設定
- 吹き出しペンでテキストを囲うように吹き出しを描く
吹き出しペンツール「選択中のレイヤーに追加」について
吹き出しペンというのは、レイヤーを新規作成して、そのレイヤーを選択した後に吹き出しペンで描いてもそのレイヤーには描画されません。
吹き出しやテキストを作るとわかるのですが、吹き出しを描いて新規作成したレイヤーは「吹き出しオブジェクトマーク」がレイヤーについています(100% 通常の左側のマーク)。
吹き出し作成後のレイヤー
テキスト作成後のレイヤー
どうやら、選択中のレイヤーに追加というのは「吹き出しオブジェクトもしくは文字オブジェクトの存在しているレイヤーに追加」という意味のようで、通常のレイヤーを選択していてもそのレイヤー内に吹き出しは作成できません。ちょっとわかりにくい。
通常レイヤーを選択して作っても、コマフォルダ内に吹き出しレイヤーが作成されたり、レイヤーの一番上に新規作成されてしまいます。